病気になった時、食事は一番気になることの一つかもしれない。体調が悪い時こそ、適切な食事をすることは、単にエネルギーを補給するだけでなく、それ以上のものを与えてくれる。きちんとした食事であれば、体調を良くしたり、回復を早めたり、回復中の水分補給に役立つだろう。そこで以下には、体調が悪い時に摂取すると良い食事を挙げてみた。風邪を引いたかな?という場合には、ぜひ参考にしてほしい。

 

  1. チキンスープ

チキンスープは、長年にわたって病気の時に食べるといい食事として愛されてきた。というのも、ビタミン、ミネラル、カロリー、タンパク質など、病気療養中に体が必要とする栄養素を手軽に摂取することができるからだ。また、チキンスープは水分と電解質を多く含むので、下痢や嘔吐、発汗、発熱などで脱水状態になった時に効果的だ。

さらに、チキンスープの熱さは、ホットドリンクや辛い料理と同じように、鼻づまりを治すのに役立つかもしれない。また、チキンスープには、アミノ酸のシステインも含まれる。システイン誘導体のN-アセチル-システインは、粘液を溶かし、抗ウイルス、抗炎症、抗酸化作用を持つ。ボーンブロスを使った自家製チキンスープともなれば、コラーゲンやミネラルを豊富に含むので、風邪を治すのに役立つ可能性があるが、ボーンブロスが体の免疫力にどのような効果があるかについては十分なデータがないため、この主張を裏付けることはできない。

  1. ブロス

チキンスープなどといったブロス(出し汁)は、水分や電解質の補給に適しており、体調不良の際に役立つかもしれない。温かいブロスであれば、同時に鼻づまりを改善する効果も期待できる。しかも味わい深く、栄養もたっぷりで、胃に優しいので、メリットばかりだ。さらにボーンブロスは、動物の骨に由来するコラーゲンや、タンパク質の構成要素であるアミノ酸を豊富に含んでおり、より早い回復を助けるといわれているが、その証拠は限られていて少ないのが現状だ。ちなみに、塩分制限のある人は、スーパーなどで市販のブロスを購入する際に、減塩や無塩のものを選ぶとよいだろう。

 

  1. ニンニク

ニンニクには、様々な健康上の効果があり、何千年も前から自然療法に使われてきた。特に、抗菌、抗ウィルス、抗真菌作用は、動物実験や試験管での研究で発見されている。146人を対象としたある研究では、ニンニクベースのサプリメントを摂取した人は、プラセボを服用した人と比べて、風邪を引く日数がほぼ70%減少したとか。ただし科学者たちによると、ニンニクが病気の予防に役立つと推論するにはまだ十分な証拠がなく、さらなる研究が必要であると付け加えている。

さらに、熟成ニンニクエキスが配合されたサプリメントは、免疫機能を高め、風邪やインフルエンザの威力を低下させる可能性がある。病気の時の食事にニンニクを加えれば、味を引き立てると同時に、風邪やインフルエンザの症状にも効果的かもしれない。

  1. ココナッツウォーター

体調が悪い時、ココナッツウォーターはとてもお勧めできる飲み物だ。電解質を豊富に含んでいるので、嘔吐、発汗、下痢、発熱の際に補給するのが好ましい。 また、ココナッツから採れる天然の糖分も少し含まれているので、体に素早くかつ簡単にエネルギー源を摂取することができるかもしれない。

しかし一方で、ある研究では、ココナッツウォーターは他の電解質飲料よりも膨満感が大きいことが発見されている。まだ試したことのない方は、注意して飲むといいだろう。